核家族化や少子高齢化が進行するなか、両親が亡くなったあとの実家をどうするかは重要な問題となっています。
そんな状況下で近年話題になっているのが、実家を整理して処分する「実家じまい」です。
この記事では、実家じまいとは何かという概要や、必要な事前準備、実家の処分方法などをご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら実家じまいの方法!実家じまいとは?概要とおこなう理由
実家の処分をご検討中の方のなかには、実家じまいという言葉は聞いたことがあっても、具体的な内容や方法までは知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、実家じまいとは何かと、実家じまいをおこなう理由をご紹介します。
実家じまいとは
実家じまいとは、住む人がいなくなった実家を整理して引き払うことや、建物や土地を売却・処分することを指します。
実家に住む人がいなくなる理由は、両親が亡くなることのほか、病院や施設に入ったり子どもの近くに住み替えたりなどさまざまです。
核家族化が進んだ今日では、親が高齢になったり亡くなったりした際に実家じまいをする方が増えています。
実家じまいをする理由
実家じまいをする理由は、両親自身のためと子どもたちのための2種類に大きくわけられます。
両親自身のために実家じまいをする場合は、高齢になると広い家を管理するのが難しくなるため、家を処分して得られた現金で適した大きさの家に引っ越すケースが多いです。
子どもたちのために実家じまいをする場合、近年問題になっている空き家を相続させたくないとの理由から実家じまいを決断するケースが増えています。
近年問題となっている空き家のうち、とくに問題視されているのが、買い手や借り手を募集しているわけでもなくそのまま放置されている空き家です。
これらの空き家が発生する理由として、親が亡くなった際に実家を相続することが主な原因として挙げられます。
相続した家の管理が難しいようであれば売却など何らかの対策をすべきですが、立地やコンディション、実家への愛着などが原因で処分できない方も少なくありません。
しかし、空き家を放置すると劣化が進行し倒壊のリスクが高まるだけでなく、市区町村からの行政処分を受けるおそれもあります。
住む予定のない実家を相続させると子どもたちに迷惑が掛かってしまうため、元気なうちに実家じまいをしておこうと考える方も増えているようです。
実家じまいをする前にしておきたい準備とその方法
実家じまいをする際には、実際に家を処分する前にしておきたいことがいくつかあります。
実家じまいの前にしておきたい準備やその方法についてご紹介します。
親が元気なうちに家族で話し合う
実家じまいをするためには、その家に住んでいる親だけでなく、実家を相続する可能性がある子どもたちも含めて話し合う必要があります。
話し合いの場では、まずは「実家を継ぐのか、実家じまいをするのか」を話し合いましょう。
親の意見を尊重するのも重要ですが、実家を相続することになる子どもたちも意見をしっかりと伝えることが大切です。
話し合いを通じて、子どもの住む家のそばに住み替えをするなど、親が元気なうちに実家じまいをするという選択肢が出てくる可能性もあります。
親の立場から実家じまいを提案するのは難しい部分も多いため、子どもの立場で実家じまいの必要性を感じたら、まずは話し合いの機会を設けるよう提案することをおすすめします。
親の財産を把握しておく
親が元気なうちから、親がどんな財産を所有しているのかを把握しておきましょう。
実家だけでなく山林や農地などの不動産を所有している可能性もあるほか、有価証券や預貯金なども確認しておくことをおすすめします。
親の財産を把握しておけば、親が亡くなって相続が開始されたときにもスムーズに手続きが進められます。
また、実家の登記上の所有者や境界などを把握しておくことも重要です。
登記上は土地の一部が他人のものだったり、未登記の建物があったりするケースもあるため、登記簿で確認すると良いでしょう。
住み替え先を検討する
親が元気なうちに実家じまいをする場合は、実家を処分したあとどこに住むのかを検討する必要があります。
実家じまい後の主な住み替え先として、以下の4つが挙げられます。
●マンションやアパートなどの賃貸物件
●介護付き住宅や老人ホームなどの施設
●地方のセカンドハウス
●二世帯住宅
実家じまい後は、施設などに入居するケースのほか、子どもたちの家の近くにある手ごろな広さの賃貸物件に住み替えるケースがよく見られます。
都市部に住んでいる方の場合には、実家じまいを機にセカンドハウスを借りて憧れの田舎暮らしを始めるケースもあるようです。
また、子どもが住む家の改築や建て替えをおこない、親が住めるような二世帯住宅にして一緒に住むケースも見られます。
いずれの選択肢でも事前のリサーチが欠かせないため、情報収集をしながら家族でよく話し合って決めましょう。
実家じまいをする際の実家の処分方法
実家の処分方法は、大きく2種類にわけられます。
●建物を残したまま売却する
●解体する
いずれの場合も、実家に残っている荷物の片づけが必要です。
荷物の片づけの際には、トラブルを防ぐために親だけでなく家族全員の意向を確認し、処分するものと残すものを全員で把握しておきましょう。
住み替えをする場合、実家よりも狭い家に引っ越すケースが多いため、実家にあるすべてのものを残すのは困難です。
残す荷物を置く場所を考えたうえで何を残すかを決め、実家を処分する日に間に合う余裕のあるスケジュールを立てて荷物を片づけましょう。
荷物を置くスペースが十分に確保できない場合は、思い出の品も思い切って処分する勇気も必要です。
片づけが完了したら、実家の処分に移りましょう。
売却・解体それぞれの方法をご紹介します。
実家を売却する場合の処分方法
実家の建物をそのまま売却する場合、まずは自宅の不動産価値を査定し、資産価値を大まかに把握しましょう。
その後、仲介業者を決定し売却活動を開始、買い手が見つかれば売買契約を結ぶという流れが一般的な方法です。
実家を売却する時点ですでに親が亡くなっている場合には、売却前に相続登記をおこない、不動産の名義変更をする必要があります。
相続登記の手続きには2~3か月かかるケースもあるため、売却を始める前に相続登記を始めておきましょう。
また、不動産の売却時に利益が出た場合には、その利益に対して譲渡所得税がかかる点に注意が必要です。
実家じまいで実家を売却したいとお考えの場合は、売却方法なども含めぜひ弊社へ一度ご相談ください。
実家を解体し更地にする場合の処分方法
実家を解体して更地にする場合、解体費用が必要になります。
解体費用は家の構造や大きさなどによって異なるものの、木造なら1坪あたり4~4.5万円、鉄筋なら100坪以下の場合7~10万円、100坪以上の場合5~10万円ほどが目安です。
そのほか、解体作業をおこなう環境や庭木などの付帯工事の有無で費用は変動します。
実家を解体すれば、土地が売却できるほか、さまざまな活用方法で利用できます。
しかし、更地のままだと家が建っていたときより固定資産税が高くなるので注意が必要です。
まとめ
核家族化が進む今日、実家じまいは実家に住む親のためであると同時に、将来実家を相続する子どもたちのためでもあります。
相続が始まった段階でトラブルにならないためにも、親が元気なうちに家族全員で実家をどうしたいかを話し合っておくことをおすすめします。
株式会社Home Style スタッフブログ編集部
京都市右京区西院に店舗を構え不動産仲介や不動産買取を行っている株式会社Home Styleです。京都市右京区・中京区を中心に京都全域の戸建、土地、マンション等の物件を多数ご紹介しています。今後も不動産や相続に関する記事を主にご提供します。